炎上プロジェクトいろは
残念ながら、また外れくじに当選してしまったので。
逃げ方のまとめ。
■ 要約
① 頑張って成功しないプロジェクトを頑張らない
② 余裕ない感だけ出しながら、実は余裕のある見積もりをして、自分のタスクだけは確実にこなしておく
③ 自分のタスクが終わりそうにない & 自分だけが終わりそうにない、なら、ギブアップ宣言して投げる
④ プロジェクトの炎上はPMのせい。
大炎上するようなプロジェクトのPMはそもそも無能なので、進言したところで正しく受け取られない。そんなPMなら炎上していない。
貴方がPMに取って代わる以外、このプロジェクトに道はない。でもそんな風に上司の顔を潰したら、何されるか分かったことではない。
⇒ プロジェクトのことではなく、自分のことだけ考えよう。「私は言われたことはやってました」状態にして、責任は仕事を投げてきた人に転嫁しよう。
■ 特徴 = 頑張るだけ損
・ タスクを消せば信頼が上がる
・ 信頼は上がるが他の人の仕事も降ってくる
・ 消すだけ仕事が増える
・ そのくせ、終わらなければ自分の責任
・ どれだけ人より消したかは評価されない
■ いつも通りやらない
プロジェクトが炎上したら、
仕事の捌き方を全く別方向に切る。
普段はバリバリ、炎上したら防御に全振り。
■ 進むのか、逃げるのか
もちろん、頑張るという選択肢もある。
⇒ プロジェクト全体の命運をコントロールできる【立場】にあるか、だけ考える
自分が頑張ってプロジェクトが成り立つならやればいい。
たとえばPMで、そこそこ人事権があるなら、
人のやりくりでどうにかなるかもしれない。
でも自分がただのプレーヤーで、
PL、PMがどうしようもないなら、これはもう無理。
どう見てもこれは頓挫すると察知しても、
聞く耳持てない上司が上に付いたら、
やることは「保身に回る」ことしかない。
潰されないように仕事から逃げて、
失敗の責任は上に投げ返す。
■ 逃げ方
① まず形だけ残業しとく
物理的なキャパを減らす。
残業してない⇒残業してくれる?
は常套手段なので。
炎上プロジェクトを引いたら、もう残業は覚悟するしかない。
でも一生懸命やる必要はない。
② 遅れ気味、感を常に出す
1番早く終わっている人に次の仕事が回る。
自分のタスクで精一杯、
まわりを助ける余裕ないっす、
本当に申し訳ない感を全力で出す。
③ チキンレースに勝て
これが1番難しい。
やばい雰囲気出始めると、みんな①②になる。
一生懸命頑張って周りを助けようとしてくれる人は、本当にいい人。
大体は、みんな周りから飛び出ないように、
進捗スピードが揃っていく。
理想は、実は自分のタスクはやっておいて、
終わってないフリをする。
周りが終わり始めた頃合いを見て、
「終わりました」のカードを切る。
けど、本当に終わりそうもない時の立ち回りが難しい。
次の④か⑤か見極めて動く。
④か⑤かの判断は、
「自分だけ間に合わなさそうか」、
「みんな間に合わなさそうか」。
前者なら④でリスクヘッジ、
後者なら⑤でみんなで赤信号を渡る。
④ ギブアップ宣言
頃合いはマイルストーンの2週間前くらい。
残りのタスクと工数見積もりを積み上げて、
頑張ってはきましたが、
多分、無理です宣言する。
宣言が早いと、
「いや方法を考えて何とかしろ」で一蹴される。
どう見てもこれは無理やな、
というタイミングでギブアップ。
「挽回策としてこうさせて欲しい」
「人を当てて欲しい」とかは、
【一切言う必要がない】。
これを言うと、じゃあそうするから何とかしてね、で責任は減らない。
「無理です。私にはどうにもなりません」
「というかどうする気もありません」
「何とかしろと怒鳴られてもどつかれても、今以上に頑張る気もさらさらありません」
「叩いても私からは何も出ません」
オーラを出して、「無理です」を言い続ける。
当然、評価と信頼は落ちますが、
これで【じゃあどうしよう、の責任範囲が、上に移る】。
cannot だけ伝えて、【Howは丸投げする】。
(というか、上司とは本来そういう仕事)
責任はHowを考えた人に常に降りかかるので、
それに従えばよい。
この世は、常に「折れて、譲歩を言い出した側」が弱い。
cannot → no! → cannot → no!
→ cannot → ok… → じゃ、そゆことで
で、交渉は回る。
⑤ 納期延期待ちチキンレース
④の結果、納期延期、となることもありますが、
ここでは、自分からギブアップしないで、
環境が変わることに賭けることをさす。
みんな、間に合わないこと分かっていながら、
矢面に立ちたくないから、
周りの様子を見ている感じ。
もはやギブアップするまでもなく、
どうせこのプロジェクトが立ち行くはずないから、
もう諦めて傍観者に回ってる感じ。
こんな雰囲気なら、波に乗っていいかもしれない。
■ ④か⑤かの囚人のジレンマ
ここの見極めがとにかく難しい。
⑤と思っていたら、みんなパタパタとギブアップして、1人危機的状況になることもある。
周りが余裕そうに見せて、こちらの④を誘っている場合もある。
⇒ 解決策:
隠密コミュニケーション
上司抜きでこっそり話して、
【間に合わせる気がまだあるのか】
【もう諦めムードなのか】聞いとけ。
ギブアップするタイミング合わせて、
みんなで言えたら1番いいよね。
■ 責任は、仕事を投げてきた人に返す
真面目な人は、仕事ができないのは自分のせい、と考えがち。
それはすごく良い。
けど、炎上プロジェクトでは、
その考え方は搾取される。
炎上したら、その考え方やめよう。
仕事を振ったら、振った側にも責任がある。
新人にバカスカ仕事を振って、失敗したらそれは振った側が悪い。
うまくいかなかったら、
「振る相手」「振る量」を見極められなかった、
という意味でその人にも落ち度はある。
だから、そこを攻めよう。
「期待に応える」必要はない。
それは、振った側の、本来外れた読みも、正当化してしまう。
外れるべき読みは、外していい。
逆に言えば、振った側の読みを、当たりにするか外れにするか、は【こちらが握っている】。
やらん、と言えば、問答無用で外れにできる。
やりたくないことはやらないと決めれば、
振る側の期待値は次第にそこに収束する。
期待に応え続ければ、
次第に期待値は自分が無理をした状態になってしまう。
自分がちょうど良いところに、
向こうの期待値を教え込むのが正しい。